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住宅ローンが残っている場合の相続税と団信の関係

  • 文責:税理士 内堀昌樹
  • 最終更新日:2023年5月2日

1 基本的に住宅ローンも債務として控除できる

住宅ローンが残ったまま、被相続人が亡くなった場合、基本的に、被相続人が借りていた住宅ローンは、債務として相続財産額から差し引くことができます。

これを「債務控除」といいます。

相続税の金額は、課税財産の価額によって増減しますので、住宅ローンを相続財産から差し引くことができれば、相続税の額を抑えることが可能となります。

そのため、住宅ローンが債務控除の対象になるかは、非常に重要なポイントとなります。

2 団体信用生命保険(団信)加入の住宅ローンの場合

多くの方は、ご自宅を購入する際、団体信用生命保険(以下「団信」とします)という保険に加入しています。

そもそも団信とは、簡単にいうと、住宅ローン契約と同時にローン契約者が加入する生命保険のことをいい、団信に加入していると、ローンが残った状態で契約者が亡くなった場合などには、団信からローンを契約した金融機関に住宅ローンの残額相当額の保険金が支払われることになります。

そのため、団信に加入していれば、住宅ローンが返済されるため、相続人は、ローンを支払う必要がなくなります

よって、相続人はローンを支払いませんので、当然、相続税を計算するうえでも、住宅ローンを債務控除することができなくなります

3 団信に加入しているが、連帯保証人が亡くなった場合

団信に加入されている方の中には、「連帯保証」で住宅ローンを契約している方もいます。

連帯保証の場合、団信に加入できるのは、本来の債務者だけであり、連帯保証人は加入できません。

そのため、団信には加入しているが、連帯保証人が亡くなった場合、団信は適用できませんので、ローンがそのまま残ったままとなります。

そのため、連帯保証人が亡くなったとしても、ローンは継続することになり、また、債務控除についても、主債務者に求償権の行使をしても弁済を受ける見込みがない場合などの一定の要件を満たす場合以外は、連帯保証人の相続について、住宅ローンについて債務控除の対象にはなりません

4 団信の代わりに生命保険に加入した場合

これまで見てきたように、団信に加入した状態で、契約者が亡くなった場合、住宅ローンを支払わなくてよくなるため、住宅ローンは、債務控除の対象にはならなくなります。

そこで、団信に加入せず、生命保険に加入した場合、どうなるでしょうか。

この場合、団信に加入していないため、住宅ローンは残りますが、代わりに相続人には死亡保険金が入ることになります。

そのため、住宅ローンは債務控除の対象になりますが、死亡保険金が相続財産の課税対象となります。

もっとも、死亡保険金については、「相続人の数×500万円」まで、相続税がかからないため、結果的に、団信に加入した場合に比べて相続税が安くなる場合があります

具体例として、相続人は子が2人のみ、遺産は5000万円の自宅と3000万円の預貯金、住宅ローンが1000万円ある場合で考えてみます。

① 団信に加入していた場合

団信に加入していると、住宅ローンについて、債務控除できないため、最終的な課税財産額は、8000万円(5000万円の自宅+3000万円の預貯金)となります。

この場合、特例等を控除せずに計算すると、相続税は470万円となります。

② 団信に加入せず、生命保険に加入していた場合

他方、団信に加入する代わりに、自身の預貯金を使い、保険金1000万円の生命保険に加入した場合、課税財産額は、6000万円(5000万円の自宅+生命保険に1000万円を支払ったため、2000万円の預貯金+非課税の生命保険-1000万円の住宅ローン)となります。

この場合、特例等を考慮せずに計算すると、相続税は180万円となります。

このように、団信に加入せず、代わりに生命保険に加入した方が相続税を安く抑えることが可能になる場合があります

そのため、住宅ローンに加入される際は、団信にするか、代わりに生命保険に加入するかを慎重に考えた方が良いでしょう。

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